R4_119 同窓会入会式
先週の金曜日(3月10日)に同窓会の入会式が行われました。(今回は写真を撮り忘れてしまいました ^^; )
今年の同窓会の代表は、第10回卒業生の斎藤有希 様。以前お知らせした市政100周年記念で寄せ書きを書いた学年とのことでした。
お話の中で、担任の先生がタイムカプセルに収めた30年後のクラスの生徒に向けたメッセージをご紹介頂き、当時は担任の先生の思いなどに気がつかず、ずいぶん反発したことや、今回改めてその思いに触れ感じたことなどを卒業生に向けてお話し頂きました。
とても素晴らしいお話しでしたので、Webでもご紹介いたします。
------------斎藤様のお話し ここから---------------
私は平成5年3月にこの北中学校を卒業しました。皆さんのはるか遠い先輩にあたります。
私が2年生の時に北中は開校10周年を迎えました。
そして皆さんの後輩である1年生に娘がいます。
朝、制服を着て学校へ向かう娘を見送っていると、同じ道を歩いて通った当時が懐かしく思い出されます。
私が通っていた頃は学校周りにまだ家はあまりなくて、あっちもこっちも畑でした。部活で汗だくのヘトヘトで歩いた暗い道、テスト前は部活がなくてうれしい気持ちで歩いた昼間の帰り道。皆さんと同じように暑い日も雨の日も吹雪の日も3年間毎日歩いた道。今はずいぶんと景色も変わりました。
また当時は生徒の数もたくさんいました。私の学年はA~F組までの6クラスで226名が在籍していて、全校で700名ほどいました。集会などで全校生徒が集まるとすごくうるさくて、いつも生徒指導の先生に怒られていました。部活動の数もたくさんありましたし、休み時間の廊下もとても賑やかでした。
こうして振り返っていると体育祭や文化祭などの大きな行事から友人と交わしたちょっとした会話や憧れた先輩のことまで思い出をあげると次から次へと出てきます。
それくらい私が北中で過ごした年月は私の人生の中で最も充実した青春の3年間であったなあと思います。
ところで、なぜ私がここで自分の中学時代の話をしているのか、そこに至るいきさつをお話ししたいと思います。
去年の夏ころ、娘が学校から持って帰ってきたお手紙を読んでいると“45歳のわたし、ガンバレ!”という文字が目に入りました。まさに現在45歳の私は興味をそそられ、文章を読み進めました。
内容は「函館市の市制施行100周年を記念して30年前にタイムカプセルに収めた寄せ書きが学校に届きました」というものでした。
30年も前に書いた寄せ書きなんて全く記憶にありません。
私は当時、どんな思いでどんなことを書いたんだろうか、友人たちは・・・?とワクワクが止まらなくなり、学校へ連絡したところ教頭先生が快く対応してくださり、実物を見せていただけることになりました。
寄せ書きを実際に目にすると、まさにタイムスリップしたかのように、若かりし日の自分や友人の姿が浮かびました。中にはもう亡くなってしまった友人が30年後の自分へ送ったメッセージもあり、読んでいて胸がいっぱいになりました。
そして寄せ書きと一緒に当時の私のクラスの担任が、30年後の私たちへメッセージを送ってくれていました。そのメッセージをここで紹介したいと思います。
(担任の先生のメッセージ)
中3の時の私たちは思春期や反抗期というもののせいにして、この先生にひどい態度をとっていました。それなのにこんなメッセージを残してくれていたとは・・・大人になって知った私は反省と感謝の気持ちでいっぱいになりました。
そこで私は友人たちと相談し、同期会の実現へ向けて動くことにしました。
そのことを校長先生と教頭先生に伝えると「それが実現したらその先生も教師冥利に尽きると思います。ぜひ実現してください。」と賛同してくださいました。
そんな出来事があり、今回、教頭先生から「この度、同窓会に入会する3年生に話をしてほしい」とお声をかけてくださったようです。
私が北中を卒業してから30年という年月を経て娘が同じ中学校に入学し、その年に寄せ書きが戻ってくるという偶然が重なったのか、ご縁というものなのか、不思議な力に導かれ、私は今、ここに立たせていただいています。
今回せっかく貴重な機会をいただいたのでタイムカプセルのお話をさせていただきました。
寄せ書きを見ていて正直な話、同期が200人もいるので名前を見ても顔が浮かばない人、話したこともない人、この人誰?っていう全然知らない人もいっぱいいます。
それでも今この歳になって再会すると、全く知らない人とも思い出話で盛り上がることができるんです。これって同期の絆なのかなあと思います。
皆さん、周りにいる友人たちをみてください。その友人たちとの間にも絶対に絆が存在します。今は感じることが難しいかもしれませんが、10年、20年と時がたち、私のように何かのきっかけができた時、深く実感することになるでしょう。
皆さんはこれから北中を卒業し、進学や就職、結婚などそれぞれの道を歩んでいくことになります。
友達というものは人生において一生の財産であると私は思っています。なので、皆さんにもどうかどうか友達を大切に、友達との繋がりを大切にしてほしいと思います。
皆さんの北中での3年間はどんな3年間でしたか?
楽しいこと以外の苦しいこと、大変なこと、つらいこともみーんな必ず思い出というキラキラした青春の1ページになるでしょう。
私はこれから共に青春を過ごした仲間や先生と再会を果たすため、準備を進めていきます。
できれば年内に実現したいと思っていますが、実現した際には、今日ここでお話させていただいたことをみんなに報告したいと思います。
最後に。みなさんの未来は間違いなく輝いています。輝く未来に向かう皆さんの背中が頼もしくたくましく見えます。この先、困難もあるでしょうが、自信を持ち、胸をはって力強く一歩一歩前へ向かって歩いてください。
少し早いですが、、、皆さん、卒業おめでとう!!
------------斎藤様のお話し ここまで---------------
斎藤様、この度は同窓会入会式での素敵なお話し、本当にありがとうございました。